対「矢倉囲い」完全攻略
12パターン(前半)
「矢倉囲い」は美濃囲い、穴熊となる美将棋の囲いの定番の一つ。自陣内で王将を金2枚・銀で囲んで守る形が一般的であり、全体的に硬い囲いであり、特に上部に強いことで有名である。そんな「矢倉囲い」をどのように攻略していくか、実践例を見ながら学ぼう。
横攻め
矢倉の攻略例① 横攻めに対して後手4二金右ときたパターン
ポイント
1.矢倉では3二金一つで王将を守っているため、その地点を徹底的に攻めることが重要。
2.先手4一銀(1手目)は矢倉攻略で重要な一手。
3.後手が4二金右(2手目)としてきたら、先手は構わず、3二銀(3手目)と取る。
4.以降は3二の地点に向けて駒を継ぎ足していくと、後手は耐えられなくなる。
矢倉の攻略例② 横攻めに対して後手4二金左と金を避けたパターン
ポイント
1.矢倉では3二金一つで王将を守っているため、その地点を徹底的に攻めることが重要。
2.先手4一銀(1手目)は矢倉攻略で重要な一手。
3.後手が4二金左(2手目)としてきたら、先手は、4三飛車(3手目)と取る。一見、飛車を取られて悪い形に見えるが、先手の勝利と言っても過言ではない状況である。
4.先手3二銀(5手目)を後手が同王と取ると、3二金で詰みである。
矢倉の攻略例③ 後手が手元に守り駒を持っている時の横攻め
ポイント
1.矢倉では3二金一つで王将を守っているため、その地点を徹底的に攻めることが重要。
2.先手4一銀(1手目)は矢倉攻略で重要な一手だが、この場面で使ってしまうと、後手4二金と貼られ、それ以上先手は攻めが続かなくなる。
3.先手3一銀(1手目)が筋。常に先手の龍が後手の金を挟んで後手王将を狙っているため、後手金は動けない。
端攻め
矢倉の攻略例④ 端攻め
ポイント
1.矢倉では3二金一つで王将を守っており、金も王将のひもしかついていない。
2.端攻めの目的は先手1一銀(7手目)。これで後手の王将を孤立させることに成功。
3.今回も3二の金を狙った攻撃。繰り返しにはなるが、矢倉は3二金が穴。
2筋攻め
矢倉の攻略例⑤ 飛車と馬、銀で攻め、後手が3三王(8手目)ときた場合
ポイント
1.矢倉では3二金一つで王将を守っており、金も王将のひもしかついていない。
2.2筋を銀と飛車で攻める、王将の縦の逃げ道をふさいでいく。
3.先手3一銀(7手目)が筋である。後手が3三王(8手目)と王将を逃がしたら、馬で切り込み、後手陣地を崩壊させる。
矢倉の攻略例⑥ 飛車と馬、銀で攻め、後手が同金(8手目)ときた場合
ポイント
1.矢倉では3二金一つで王将を守っており、金も王将のひもしかついていない。
2.2筋を銀と飛車で攻める、王将の縦の逃げ道をふさいでいく。
3.先手3一銀(7手目)が筋である。後手が同金(8手目)としてきたら、2三龍(9手目)で詰みである。