対「原始棒銀」完全攻略
(居飛車編)
後手原始棒銀が急戦できた場合(先手が自分)
失敗例①-1:金で守りにいく(先手が自分)
図1
ポイント
1.棒銀相手に7八金(3手目)だけで守りにいくのは危険です。棒銀サイドは飛車、銀、歩の3枚で攻撃しているのに対して、自陣は銀と歩だけで守っているため、数的不利になってしまいます。
2.後手8七銀成(20手目)のような絶望的光景を見た事がある方はいるのではないでしょうか。
失敗例①-2:9筋からの棒銀に対して、銀を取りに行ってしまった(先手が自分)
図2
ポイント
1.後手9五銀(20手目)、先手9六歩(21手目)、後手8六歩(14手目)の次に9五歩と銀を取りに行ってしまったら試合終了です。
2.一見、銀取りで有利になったと思われますが、その後の展開は絶望的です。
失敗例①-3:9筋からの棒銀に対して、銀交換になった場合(先手が自分)
図3
ポイント
1.後手9五銀(20手目)、先手9六歩(21手目)、後手8六歩(14手目)の次に先手8六歩(15手目)と銀取りを我慢した場合。
2.この場合は、棒銀攻撃を凌いだようにみえますが、自陣は守り駒の銀が盤上から外れ、相手は攻め駒の銀を手元に補充したことになります。攻めの銀と守りの銀の交換をした場合、攻め側が有利と言えます。
成功例①:歩、銀、金、角で守る(先手が自分)
図4
ポイント
1.棒銀が攻めてくる前に、角を6八地点まで移動させます。
2.これで、相手は飛車、銀、歩の攻めに対して、自分は角、金、銀、歩での守りであり、数的有利になりました。
後手原始棒銀が飛車、銀、歩+角で攻めてきた場合(先手が自分)
失敗例②:角・銀交換を受け入れてしまった場合(先手が自分)
図5
ポイント
1.後手が8六歩(20手目)からの攻撃で角・銀交換になってしまいました。
2.先ほど説明したように、攻めの銀・守りの銀の交換は攻めが有利になります。
3.さらに、自陣は角・銀が消え、玉将を金一枚で守っている状況になってしまいました。
では、どうするのが正解だったのでしょうか?
成功例②:銀を引くことが大切(先手が自分)
図6
ポイント
1.後手が9五銀(18手目)としてきたら、先手は8八銀(19手目)と銀を引かせます。
2.これで、相手の銀はこれ以上攻められません。
後手原始棒銀が端攻めをしてきた場合(先手が自分)
失敗例③:相手の端攻めに歩を進めてはいけない(先手が自分)
図7
ポイント
1.後手が9四歩(12手目)ときた場合、先手9六歩(12手目)のようにまともに受けてはいけません。
2.いやいや、銀が取れるじゃんと浮かれてはいけません。
3.香車と飛車の2段ロケットで一機に攻められてしまいます。
成功例③:相手の端攻めに歩を待機(先手が自分)
図8
ポイント
1.後手が9四歩(12手目)ときた場合は、先手は歩を待機しましょう。たったこれだけで、相手の攻めは止まります。
2.後手が無理やり攻めてきても怖くありません