将棋棋士の年収

 3月のライオンの1巻(アニメだと第一話)で主人公の桐山零と学校の先生の会話で先生が「桐山、ひょっとして俺より月給高くね」と言っています。

 この時、桐山は17歳なので、その時点で公務員より稼いでいると考えると恐ろしいものである。

  今回はそんな棋士たちの年収事情についてお話します。

プロ棋士の収入源

  • 賞金
  • 指導料(1回2万~3万)
  • 講演会
  • 将棋教室(月10万円程度)
  • 将棋連盟からの基本給
  • 最近では将棋YouTuberやCMへの出演もあり、広告費・広告出演料などもあるかと思います。

    藤井2段はサントリー、不二家とも契約しています。

    収入源がたくさんあるのは羨ましいことですが、棋士の世界はプロアスリートと同義。
    あくまで、対局に勝たないと、賞金や基本給はもちろん、指導料・講演会、広告費にも影響を及ぼします。

 では、賞金はどれくらいでるのでしょうか?

2020年のプロ棋士の獲得賞金のランキングを見てみましょう。

2020年  プロ棋士の獲得賞金・対局料ベスト5

順位
氏名
獲得額
豊島将之竜王
1億6百万円
渡辺明名人
8千万円
永瀬拓矢王座
4千6百万円
藤井聡太王位・棋聖
4千5百万円
広瀬章一八段
3千2百万円

 金額に結構差があることがわかりますね。

 これは、将棋のタイトル戦ごとに賞金が異なるからです。

 対局料に関して、名人は挑戦者の2倍から3倍をもらえます。
(第19期竜王戦では、名人:1,450万円、挑戦者:700万円)

 
 賞金に関して、勝者は敗者の4倍程度をもらえます。
(第19期竜王戦では、名人:3,200万円、挑戦者:800万円)

 

 タイトル戦ごとの賞金に関しては以下の記事を参考にして下さい。

プロ棋士の平均年収は?

 
 トッププロ棋士の年収は分かりましたね。

 それでは、平均的なプロ棋士はどれくらい稼いでいるのでしょうか。

 プロ棋士の主な収入源は将棋連盟からの基本給です。
基本給はその人のランクにより様々ですが、目安として以下のようなものが挙げられます。

・B1級:50万円
・B2級:30万円
・C1級:20万円
・C2級:15万円

 ここに、対局料や大会の賞金、指導料、講演会、将棋教室や広告料、出演料が加算されます。

 これらを総括すると、将棋棋士の平均年収は600万円~800万円程度です。

  上場企業のサラリーマンくらいの年収ですかね。

  年収1000万円を超えるのは全体の10%程度なので、プロ棋士の世界で稼ぐのはかなり厳しいことがわかりますね。

 ちなみにサッカーJリーグの平均年収は3000万円程度といわているので、まだまだ将棋界は伸びしろがありますね!

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