ひもを付ける

実践例

 将棋は対局中何度も駒の取り合いが発生するが、敵にタダで駒を取られてしまうと形成が一機に悪くなってしまいます。

 駒をタダで取られない方法として、
「ひもを付ける」ことがとても重要です。この「ひもを付ける」がどういうことかについて今回はお話していきます。

 ではさっそく実践例を見てみましょう。

例①桂馬にひもを付ける

桂馬にひもがついていない図

 上図は「ひもが付いていない」形です。一見よく見る形ですが、何が問題なのでしょうか。

王手・桂馬両取りをくらった図

 少し大袈裟な状況ですが、「ひもが付いていない」場合、両取りの時に駒(ここでは桂馬)をタダで取られてしまいます。では、どのようにしたら桂馬をタダで取られなくて済むのでしょうか。

桂馬にひもがついている図

 金を桂馬と銀の間に入れることで、桂馬に「ひもが付き」、タダで桂馬を取られる事態を防ぐことができました。また、金自体も「ひもが付く」良い形になりました。

例②角と銀にひもを付ける

銀・角にひもがついていない図

 少し応用編ですが、上図も「ひもが付いていない」形です。この形成もよく対局の中で見るのではないでしょうか。どこに「ひもが付いていない」か分かりましたか?

角・銀両取りをくらった図

 少し駒を進めてみます。歩の交換から後手の飛車が8六地点に来ました。すると、角と銀の両取りになってしましました。これは「ひもが付いていない」悪い状況です。角か銀のどちらかがタダで取られてしまいます。今回はどのようにしたら、タダ取りを防ぐことができたでしょうか。

ひもがついている図

 飛車で5六地点の銀を、金で8八地点の金に「ひもを付ける」ことで、後手にタダで駒を取られずに済みました。また、「ひもを付ける」ことで、駒と駒が密集し、綺麗に整理された形になりました。

まとめ

  1. 自陣の駒に「ひもを付ける」ことで、タダで駒を取られのを防ぐことができる
  2. 「ひもを付ける」ことで、自陣の駒が密集し、より整理された陣形になる

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